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【世界初、"熱可塑CFRP製" 極低温ロケット燃料タンク開発へ】
丸八、JAXA宇宙戦略基金に採択され、東大?金沢工業大と共同開発を開始

繊維工業資材や複合材料を手掛ける丸八(本社:福井県福井市、代表取締役社長:菅原寿秀)では、この度、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)が公募した宇宙戦略基金事業において提案した「DX技術を活用した低コスト熱可塑CFRP製大型タンクの設計?製造技術の高度化」が採択されました。

本プロジェクトは、ロケットの推進用燃料タンクを、従来の金属材料から軽量かつ低コストな熱可塑性CFRP(炭素繊維強化プラスチック)で製造する基盤技術を確立するものです。実現すれば世界初となるこの革新技術に、東京大学、金沢工業大学と共に産学連携で挑戦します。

■ プロジェクトの背景と目的

世界の宇宙産業では、ロケットの打ち上げコストの低減が喫緊の課題です。丸八は、極低温の液体燃料に耐えうる熱可塑性CFRP製タンクの製造技術を確立することで、ロケットの軽量化と低コスト化を実現し、日本の宇宙輸送ビジネスの国際競争力向上への貢献を目指します。

■ 研究開発の主な取り組み

1.材料技術:極低温環境に耐える、高性能な熱可塑性CFRPテープ材を開発します。

2.設計技術:ハイパフォーマンスコンピューティングを駆使した高度な設計システムを構築し開発を効率化します。

3.成形技術:ロケット向けの超大型成形システムを新規導入し製造技術を構築します。

4.検査技術:インライン検査により工程内の製造ビッグデータを解析し、効率的な品質保証技術を開発します。

本プロジェクトは、2025年4月にJAXAとの契約を完了し、下記の研究開発パートナーと共にプロジェクトを開始しています。

?東京大学 生産技術研究所 吉川暢宏教授

?金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター(ICC)所長 鵜澤潔教授

金沢工業大学革新複合材料研究開発センター(ICC)。<br>丸八、東京大学との産学連携で、ロケットの推進用燃料タンクを熱可塑性CFRP(炭素繊維強化プラスチック)で製造する世界初の試みに挑戦する

(関連ページ)

JAXA宇宙戦略基金事業「宇宙輸送機の革新的な軽量?高性能化及びコスト低減技術」について

丸八株式会社

ICC革新複合材料研究開発センター

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