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大学院バイオ?化学専攻の青木 美歩さん(岡田 豪研究室)が「若手奨励賞」を受賞
大学院工学研究科バイオ?化学専攻博士前期課程1年、岡田 豪研究室の青木 美歩さんが、9月16日(火)に開催された「第36回次世代先端光科学研究会」において、若手奨励賞を受賞しました。この賞は、学生による51件のポスター発表の中から、優れた研究発表8件に贈られるものです。
私たちの生活環境には、目に見えない放射線が存在します。その量を正確に測定することは、医療や安全管理に欠かせません。この測定に役立つのが、ラジオフォトルミネッセンス(RPL)材料です。RPL材料は、放射線を受けると光を発し、その強度が線量に応じて変化するため、被ばく線量計などに応用されています。しかし、認知されているRPLを示す材料はまだ限られており、新しい材料の探索が求められています。
今回の受賞対象となった研究は、「RPL応答を示すCa2P2O7:Euの発光挙動解析」です。青木さんは、Eu(ユウロピウム)を添加したCa2P2O7において新たにRPL現象を確認し、その発光特性を詳細に解析しました。この材料は高い安定性と高線量域での応答を示し、次世代の放射線センサへの応用が期待されています。さらに、青木さんはこれまでに5種類の新規RPL材料を発見しており、今後はより多様なリン酸塩系材料の探索や、次世代放射線計測技術の開発につながると考えられます。
青木さんのコメント
「このたび、若手奨励賞をいただき、大変光栄に思います。この賞は、研究室に配属されてから2年間、日々熱心に指導してくださる先生方のおかげです。今後も研究に一層精進し、さらなる成果を挙げられるよう努めてまいります」。
新しいRPL材料の開発は、医療や放射線防護の分野で大きな可能性を秘めています。青木さんの挑戦は、“見えない放射線を光で可視化する”という未来の安全?安心を支える技術につながります。
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